研磨を極めたい

☆最高を目指して・・・

☆私の仕事では塗装面を磨く=研磨、分かりやすく磨くという言い方で進めていきます。
どこのお店のHPを見ても「入念な磨き」「最高の磨き」「特殊技法での磨き」など コーティング剤自体が、ネットなどでプロ用に近い商品が売られるようになりプロ施工店も「プロ用コーティング」という謳い文句では、ユーザーへのアピールが弱くなってきた影響か一昔前より磨き・・磨き・・磨き・・と、謳うようになりました。 勿論、私も例外ではないですが・・

磨きで一番大事な事は「照明」「環境」「コンパウンド・バフ」等、大事そうなものは沢山ありますが、そうではないのです。 私が思う一番大事な事は「気持ち(やる気)」だと思っています。どんな良い照明・コンパウンド・バフがあっても 「今以上に仕上げたい」という気持ちがなければ、そこが「限界」になってしまいます。

私は基本的に心配性なので「これ最高!」なんて思うことが出来ないタイプで、いつも、今以上に綺麗に出来たんじゃないか・・他のお店だったらもっと綺麗にするかも・・・と、 不安な気持ちを持ちつつ、自分に出来る最善な、お仕事をお客様へ提供している毎日です。
少し前まで今の磨きで「問題ないなぁ」なんて調子に乗ってたのか、とあるお車が入庫してきた際に 「俺の磨き・・甘ちゃんやぁ(涙」と、愕然とし落ち込む出来事があり・・・しかし、落ち込んでいる余裕はないので、そのお車で実践勉強しながら甘かった磨きの部分を改め直した結果・・・

まず、磨く場所は真っ暗な倉庫内(一応倉庫内ですよ) この写真の時は夜ですが、昼間は窓にはカーテン・シャッターは閉めて、外からの光を可能な限りシャットアウトします。 外からの光があると磨きキズが見えにくくなるのです。 そして照明は・・・


↑こういったスポット照明!・・ではなくて・・↓

 

↑これです。ヘッドライト。 普通に良い仕事をするのであれば、上記のようなスポット照明で十分過ぎる位良い仕事は出来ます。私もそうでしたから・・・
でも、その良い仕事以上な仕事をやらなければならないとなると、正直スポット照明では限界があるのです。
車のパネルって平面に見えて平面でないパネルが多いのです。
膨らんでいたり、逆にへこんでいたり、エッジがあったりします。
照明で見たいキズにもよりますが、キズに対して正面から光を当てることによって、キズが一番見えてきます。
パネルが平面であればスポット照明でも正面から光が当たるのですが、膨らんだりしているとそれだけで正面から光が当たらず、キズが見えにくくなってしまいます。
1センチずらして違う角度から光を当てるだけで、キズが見えなくなったりすることもありますから 色んな距離・角度から光を当てれないと、シビアな仕事は出来ないです。
見えにくくなってることに気付けば良いですが「キズはない」「上手く磨けてキズは消えた」と、判断してしまうと見えてなかったキズに、光が当たった時にキズが見えて「ワォ!(涙 です。

 

ですので、ヘッドライト以外の照明は付けないですし、外からの光も可能な限りシャットアウトしたいのです。膨らみや、へこみ、エッジの塗装面に正面から光を当てることが出来るのは自分の正面を照らしてくれるヘッドライト。(懐中電灯もありでしょうが、手が使えなくなりますから・・・ ヘッドライトも明る過ぎると塗装面に近いので余計にキズが見えなかったりしますので適度な明るさの物を選んでいます。(塗装色によって2種類を使い分けています。)

本当に見え過ぎて怖いです(汗 自分の磨きの甘い所が容赦なく映し出されますので「この状態で俺磨けるの?」と、ドキドキでしたが、見えにくいよりは見えてくれれば「何とか出来る。」と、変な自信(汗 で、色々実践したところ意外と磨けることに気付き、変な自信が確かな自信へ変わりつつありました。
このヘッドライトでの磨き方は濃色車向けで、パールホワイトやシルバーなど淡色車には不向きなので、そういったお車はスポット照明が一番相性が良いです。
ここまでやらないと洗車キズ(線キズ)が見えないのか?と、疑問に思われますよね。 洗車キズ程度でしたら普通のスポット照明で十分見え、処理することも出来ます。
暗所でヘッドライトで怪しく何を見ているのかと言いますと、所謂磨きキズです。 機械(ポリッシャー)などにバフを付けて磨くと、塗装面にバフが回転したとおりに細かい磨きキズが付きます
極論、塗装面に触れる以上はキズは付いてしまうのですが、それを可能な限り付けたくない・消したい、 出来る事なら完全にキズを付けずに磨きたい。と、思うのがほとんどのプロ施工店だと思います。
そういった思いを突き詰めた結果が暗所でのヘッドライトでの磨きです。 そこまで突き詰める必要があるのか?パッと見て分からなければ良いんじゃない?って思われるかもしれませんが、私は基本「THE自己満足」したい人間ですので、お預かりしたお車を自分が納得、満足する仕上げをしたいだけですから。 長々と自己満足の文章を読んでいただきありがとうございました 追記

 

2016年 3月18日より天井照明をリニューアル 上画像は白っぽい光のLEDです。黒系のお車にはこういった色の光がキズやシミが良く見えます。逆に淡色(白・シルバーなど)には逆効果で白っぽい塗装に白っぽい光を当てるとキズなどがかなり見えづらくなってしまいます。
下の画像はオレンジっぽい光のLEDです。淡色にはこの光の色がキズやシミが良く見えるようになります。逆に黒系にはちょっと役不足になってしまいます。当店では塗装色に合った光を当てれるようにセットしています。